関西上陸

連休を貰ったので関西に遊びに来ました。新幹線だと品川から京都まで2時間ほどで来れるので、遅番明けで電車に乗っても京都には午前中に着きました。
足を伸ばそうにも根っからの本屋好きなので、旅先でも、知った本屋を巡ることが第一になってしまいます。京都駅からまっすぐ向かったのは恵文社一乗寺店。有名ですねえ。

この雑貨屋さんみたいな入口を入ると中はアート系のおしゃれ本屋です。建物のつくりと本の選定がマッチしていて非常に居心地のよいので、つい長居してしまいそうです。

本屋さんの仕事 太陽レクチャー・ブック005

本屋さんの仕事 太陽レクチャー・ブック005

どこで最初にこの店を知ったかはもう覚えていないのですが、この本に詳しく紹介されています。
恵文社一乗寺店は一般的な本屋とは違い、棚の切り口が独特で、棚ごとのキーワードが決められているようです。決して店内は広いわけではないですが、限られたスペースの中で建築や思想など専門書の割合が高くなっています。
確か新刊配本にて商品を仕入れてはおらず、全部店長さんたちが1点1点選定していたんだっけな?

それは書店員として一種憧れの環境なのではないかなと思います。今はどこのお店もPOSシステムによって売上はデータで管理できますし、毎日沢山の新刊が発売されていく中で、新刊配本システムがなければすぐに棚倒れを起こしてしまうでしょう。
しかし、このお店は現場の方たちが責任とこだわりを持ってお店を作っているから、システムに流されずに仕事が出来ます。
言い訳になってしまいますが、こういったこだわった店作りを羨ましく思いつつ、私にはどうしてもチェーンオペレーションの壁に阻まれて真似することが出来ません。
短い周期の中で店舗の異動があり、私自身、店舗への愛情を注ぎきれないまま次の現場へ行くということを何度も経験しています。
そうするとどうしても仕組みで売上を取っていかなければならない。これを続けていて果たして私は、書店員力(現場力)が身についているのかたまに不安になります。
だからこそ、定期的に面白い店舗を見に行って刺激を受けて自店で生かせる材料を探していたりするんですけどね。