2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

カイシャデイズ

仕事は楽しまなければな、と思える1冊。 いい加減だけど面倒見のいい中間管理職や、周りの言うことを聞かないデザイナーやら、ほんとにどこにでもいそうな人たちが楽しく仕事している。起きてる時間の大半が仕事に費やしているのだから、仕事はやっぱり楽し…

南の子供がいくところ

架空の南の島で起きる不可思議な物語の数々。南の島独特のからっとした風や、ねっとりとした、呪術が施されたような夜が肌にまとわりつくような世界。全編を通して主役のすぐ横に存在する自称120歳のユナという女性が物語の背骨を担っている。歴史はさか…

約束の森

警視庁公安部を退職した男が与えられた仕事は、素性のわからない赤の他人との疑似親子を演じることだった。心を閉ざした男はそこで、人間に虐げられ生きる気力を無くした一匹の犬と出会う。 様々な組織の思惑が交錯する中、疑似親子と犬はゆっくりと過去を清…

香菜里屋を知っていますか

北森鴻はいくつものシリーズものを手掛けていたが、それぞれのシリーズの主人公も顔を出す、三軒茶屋のビアバー『香菜里屋』。そこのマスター・工藤は客の話を静かに聞き、様々な謎を解き明かす。 工藤の人柄と、彼の手掛けるひと工夫施された料理の数々は訪…

PK

伊坂作品の王道パターンである、ある小市民が起こしたアクションによって未来はどうなった、というバタフライエフェクト的なお話。3つの短編は独立しているものの、どこかしら繋がっているようにも読める。小さな特殊能力を持った人物がその能力の使い道につ…