借りて読んだ本

陪審法廷 (講談社文庫)

陪審法廷 (講談社文庫)

遅番のKさんに借りて読んだ本。Kさんは楡周平にハマってます。
物語は陪審員制度の確立されているアメリカ。フロリダに住む日本人の少年研一が、幼なじみの少女が受けた養父からのレイプを告白され、養父を殺害することから裁判が始まるストーリー。
第一級殺人罪で有罪に持ち込もうとする検察側と、そもそも研一が罪を犯したのは服用していたステロイドの副作用であるとして無罪を主張する弁護人。
終身刑か、無罪か? それを決めるのは陪審員に選出された12人の一般市民。法律の素人にその身を委ねることとなる。
「法という人間の感情を排した代物に、人間の感情を吹き込む。それが陪審という制度なんだよ」と研一の弁護人であるデニス・ロビンソンは語ります。
陪審員たちが下して結論は? その結論に至った経緯は? 
日本でも裁判員制度がいよいよ開始されますが、一般市民の裁判への参加がどういったものなのか、予習する意味でも興味深い1冊でした。