モダンタイムス (Morning NOVELS)

モダンタイムス (Morning NOVELS)

ゴールデンスランバーから約1年。伊坂幸太郎さんの新刊がようやく読むことができました。ゴールデンスランバーは主人公が見えない敵からひたすら逃げていきましたが、今作の主人公は自分に降りかかる事件に翻弄されながらも対決する覚悟を持っています。
物語は『魔王』の時代から50年後の、現代以上に高度に情報化が進んだ未来です。主人公が対峙する今作の敵はあまりにも巨大です。情報化社会のひずみが生み出した怪物と言っていいでしょう。
本屋大賞初の2年連続大賞受賞もあり得るんじゃないかなと思えるくらい、読み終わった時の満足感が大きかったです。ゴールデンスランバーに比べてモダンタイムスが長編であるにも拘らず中弛みしなかったのは、週刊誌で連載していて毎週ちょっとした山場があった結果なんでしょうか。

おひとり様物語(1) (ワイドKC)

おひとり様物語(1) (ワイドKC)

谷川さんの画は線がシンプルでなおかつ登場人物がみんな実在してそうなリアル感があるので昔から好きです。ショートストーリー8話収録で、それぞれ立ち位置の違う独身女性の日常を描いた作品です。ひとそれぞれ幸せの在り方は違っていて、悩んだりするけど前向きに生きる芯の強い女性が丁寧に描かれていて読んだあとはちょっと前向きに物事を考えようと思いました。

海街diary(うみまちダイアリー)2 真昼の月(フラワーコミックス)

海街diary(うみまちダイアリー)2 真昼の月(フラワーコミックス)

古都鎌倉を舞台にした四姉妹の物語。四女のすずの視点を中心に、中学生らしい悩みとか好奇心とか冒険心とかそういった懐かしい感覚が味わえます。勿論他の三人のお話もあり、鎌倉市内のあちこちが(しかもあんまり観光地でない部分とか含めて)舞台となっています。

すずちゃんの鎌倉さんぽ―海街diary (フラワーコミックススペシャル)

すずちゃんの鎌倉さんぽ―海街diary (フラワーコミックススペシャル)

同時発売の『すずちゃんの鎌倉散歩』は1冊しか入荷せず当日に売れてしまいました。土地勘があったほうがやっぱり楽しめます。
しかし鎌倉はいいなあ、やっぱり。昔鎌倉の端っこの大船というところに住んでいたことがあって、鎌倉市内は自転車でよく走り回ってました。鎌倉市の大きな地図を広げて、通った道を青いペンで塗りつぶして、地図が折り目でボロボロになってくるとテープで裏側を貼ってずっと使ってました。鎌倉は車ではなくバイクや自転車で移動したほうが絶対楽しいです。