最近読んだ本

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

凍てつく北の大陸の巨悪な犯罪を描いたミステリー小説。スターリン体制下のソ連で人々を震撼させる大事件が発生。しかし、極度の恐怖政治により情報は統制され、人々は事件の概要をまだ知らない。
主人公は国家保安省の敏腕捜査官レオ・デミトフ。日々のノルマをこなすように、反政府とみなされた容疑者を次々に逮捕していくが、あるスパイ容疑者を拘束してから、副官の狡猾な計略にはまり田舎の民警へと追放される。やがて、レオは自身の仕事やソ連という世界に疑問を感じはじめるが、追放された田舎で少年の惨殺事件に遭遇し、大事件の片鱗に気づく。
実際に起きた大量殺人事件を元に、おぞましき事件を追いかける捜査官の苦悩と葛藤が手に取るように描かれ、痛さや寒さがダイレクトに伝わってきます。殺人さえも日常的で物語にありがちなタメなどありません。
そして終盤に差し掛かった時の1行に、事件のすべてが集約され、一瞬にして背筋がぞわっとしました。
私は海外小説はほとんど読まないです。それは人名や地名がたくさん出てきて、物語を追うのと単語の意味を解読するのを同時進行しなければいけないからです。しかし、あまり登場人物が多くないのと、ひとりひとりの人物描写がしっかりされているので画が浮かびやすく、全編通して読みやすかったです。


しかし、主人公の設定がファイナルファンタジーⅣのセシルと全く一緒です。

誘拐

誘拐

本屋大賞にエントリーすると思ったんですが。。
緻密な計算のうえ総理大臣の孫娘を誘拐した最強の素人と、彼に翻弄されながら追い詰めていく捜査官たちの駆け引きが見事です。ただ、誘拐の目的が不明瞭なまま物語が進むので、面白いけど感情移入がしにくかったです。

幸せな売場のつくり方

幸せな売場のつくり方

少し前ですが、札幌に行く途中で読んだ本。物語の体で読むビジネス書。
あるアパレルショップの店長が現場で悩みながら店舗を再生していく物語。現場にいると絶えず起こり得る問題や課題を、ひとつひとつクリアしていく。そのためにはチームビルディングが非常に大事で、身につまされる思いで読みました。
この本、色々なブログで紹介されてますね。会社の先輩に勧められて読んだのですが、私も人に薦めたいと思ったのでそのまま読み終えた本を札幌の薦田君にあげました。薦田の同僚のりんごちゃんはもう読了済みで感動で泣きましたといってました。薦田君も読んで勉強してね。