今日で竹森さんは店舗最終出勤です。
私が遅番で出勤した時はリーダースタッフに引き継ぎをしている最中でした。
私は私でインしてすぐにアルバイト応募した頂いた方の面接をしていたので、面接が終わって、竹森さんも引き継ぎがひと段落した段階で、餞別を送りました。
有隣堂の文庫カバー10色セットと文庫本です。
私はいつも、店舗を離れていく後輩には必ず本を選別で上げています。時間にルーズな奴には時間術の本とか、だいたい役に立ちそうな本を上げてるのですが、竹森さんは取り立てて弱点がなく、強いて挙げるなら押しが弱いといった感じの子なので、今回はあえてビジネス書ではなく文庫本にしてみました。
それでも、何を上げようかいろいろ迷ったんです。
結局、私が今日のように本屋で働くきっかけとなった1冊である、宮部みゆきさんの『パーフェクトブルー』にしました。

パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)

パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)

学生の時はずいぶん本を読んでいたのですが、いっとき本を読まなくなった時期があり、この本を手に取ってから再び本の虫に戻りました。宮部みゆきさんは初めて読みました。私にとって思い出深い小説です。
セットで上げた文庫カバーは有隣堂オリジナルで、有隣堂では文庫のカバーを10色から選べます。
昔、横浜の伊勢佐木町の本店の文庫売場でバイトしていて、それからすっかり有隣堂贔屓になりました。
自店で買った文庫は大概有隣堂のアイボリー色のカバーに変わります。
竹森さんにも読書を楽しんで欲しかったので、自分に合ったカバーの色を選んで欲しくて10色セットをあげました。
このカバーですが、有隣堂ならたぶんどこの店舗でも売ってます。10枚で157円です。
竹森さんは無事最後の仕事を片付け、スタッフからの花束と色紙を受け取って帰っていきました。