最近読んだ本

シャイロックの子供たち (文春文庫)

シャイロックの子供たち (文春文庫)

シャイロックとは、『ヴェニスの商人』にでてくるユダヤ人の金貸しのこと。タイトルは銀行員のことを揶揄したものだと思われます。作者の池井戸潤も元銀行員で、池井戸さんの書く話は銀行のリアルな裏側が見えてきて面白いです。
世間一般的な銀行員はどんなイメージだろう。窓口でにこやかに挨拶をしてくれるイメージか、それとも大量のお金を横領したりするイメージか。どちらも銀行員の持つ顔の一部でしかなく、劇中の銀行員たちは生々しい姿をさらけ出されます。


男は敵、女はもっと敵 (集英社文庫)

男は敵、女はもっと敵 (集英社文庫)

山本幸久さんの書く文章は一言で言うなら「ほっこり」だ。どの作品を読んでもふっと心が軽くなる。そして自立した女性が描かれることが多い。
この短編集の主役である高坂藍子も自立した格好いい生き方をしている女性だ。ドラマ化するなら演者は天海祐希だな。