たいへんよく出来ました

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー観てきました。
原作を読んだのはもう2年前。伊坂作品の定番である、伏線をたくさんばらまいて最後に一気に回収する様に身震いしたものです。本屋大賞の発表会で、ご本人とお話が出来た時は興奮して、なんだかいい加減な話をしたような気がします。
さて、映画の出来ですがこれが本当に見事。原作のイメージがそのまま反映されています。
堺雅人さん演じる主人公が得体のしれない権力から逃げるというお話で、スピルバーグの『激突』みたいだ、と昔ここで書いた気がします。
堺さんの泣きそうな笑顔が追い詰められた逃亡者っぽくて見事。『伊坂×中村×斎藤』の映画作品皆勤賞の濱田岳くんも、お茶目な殺人鬼役がぴったりはまってました。伊坂さんはこの殺人鬼、通称キルオを書くにあたって岳君をイメージしたそうです。
映画化すると上映時間2時間に収めるために、どうしても原作の内容を全部詰められずカットしなくてはいけなくなりますが、それでも原作を壊さず、映画の完成度がとても高かったです。
クスッと笑うシーンも随所にあり、最後に感動し、大満足でした。