本屋大賞作品読了
- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2009/09/16
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 149回
- この商品を含むブログ (122件) を見る
ここまで特徴が平凡な主人公、物語はなかなか無かったです。なのにすげえ面白い!
こんな奴大学の友人でいたなあ、と皆に思わせるような主人公。学園ドラマでなら主人公の5番目くらいの友人にいそうなタイプです。どんなときにもまずYES。イエスマンというわけではないですが、事なかれ主義的な流れに任せる感じもあり、でも1本芯が通った、友人から「あいつ、憎めないよな」と言われそうな奴です。
物語は20年前。大学1年生の時の12カ月を追ったものですが、時折その20年後の現代の話が挟み込まれ、学生時代の友人たちの今の姿が描かれています。世之介の行方も描かれていますが、ここではネタバレになるので割愛。
最後にやられたなあ。恋人の祥子さんの変わりっぷりも凄いけど、あんな着地するとは。凄いわ、吉田修一さん。