夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

文庫本になり改めて読んでみて、モリミ文体といいましょうか、言い回しの癖に前半付いていけず、しかし後半物語の世界観にリンクしだすと一気に面白くなりました。確かハードカバー読んだときにも同じようなことを感じた気がします。
黒髪の乙女は世の中的にニーズが広がっている気がするなあ。数年前からアジアンビューティが評価されてきて、髪染めないで黒い髪のイケメンとか可愛い子がタレントでも増えてる気がするし。
モリミーの作品は相変わらず絵がすぐ浮かぶのでそういった意味では読みやすいと思います。実写化してほしいな。京都つながりで万城目学作品が映像化されてるし。さすがに黒髪の乙女を本上まなみさんが演じるわけには行かないだろうけど、多くの書店員(特に女性)の圧倒的な支持を受けている作品だけにキャスティングは難しいでしょう。。駄目駄目な先輩は誰が演じても大丈夫かと。
巻末のあとがきに羽海野チカさんがイラストを寄せていますが見事ですね。特に羽貫さんが素敵ですね。藤原デザイン事務所の勅使河原さんみたい。

押入れのちよ (新潮文庫)

押入れのちよ (新潮文庫)

ハードカバーのとき買いそびれた作品。札幌攻めをしたときに機内で読んでました。荻原さんは作品によって雰囲気が全く変わるので正直私の中で当たり外れがあるのですが、こちらは、う〜ん、三角。9作品の短編集で1冊通して面妖な雰囲気が立ち込める作品です。ホラーとサスペンスの間だけど、その割りに導入部分が意外と明るかったりして、読み手のスタンスがいまいち分かりにくかったです。笑える話なのか、怖がっていい話なのか、
極端に言えばその両極端を入ったりきたりするかんじでした。