世界的不況と当店の売り上げの関係

1月の改装と3月の雑誌売場ゾーニング変更後、3月後半から売り上げが伸びています。
順調に伸びているのは、文庫・新書・ビジネスです。いずれも主導線上で展開を分かりやすくしたジャンルです。改装の結果がプラスで出て、ひとまずほっとしています。
文庫は新刊とランキングを壁面で多面陳にすることで通路と化している入り口付近でも売り上げがとれる場所に変えました。

新書は新刊と既刊が今まで棚が離れていたのでそれを隣にしました。文庫も新書も在庫数は変えていません。ただ見せ方を替えただけです。
ビジネス書はアイラインの商品選定をゼロベースで変えました。あとは基本的にしっかり売れ筋を揃えました。結構地味に手を入れただけです。しかし、順調です。順調に売り上げが上がってます。新書は前年比の全国平均と比べて80%も前年比が上がってます。
雑誌も週刊誌が好調で、順調に売り上げが上がっています。これも改装の結果かと思いきや、それだけではありません。売上が上がった大きな要因は実は二つあります。
ひとつは地域一番店だった文教堂さんが閉店してしまったこと。売り上げは当店の5倍以上と推定されていました。文教堂グループ内でも上位に位置していたと思っていたのですがまさかの閉店。去年の10月以降の不況の波がおそらく家賃という名に変えて襲ってきたのだと思います。日販の営業の方から坪あたりの家賃を聞いたのですが、「それではいくら売り上げ上げても利益ほとんど持っていかれてしまいますね」という家賃でした。当店にとって一番の競合店だったのですが、同時にエリアの牽引書店でもあったので、競合店が減って嬉しい!というよりも地域に本屋が1軒無くなってしまうことを非常に残念に思いました。
それで、週刊誌の売り上げが前年比で150%と異常値を出していまして、まあ文教堂閉店が一番の要因ではないかと。
もう一つの要因は雑誌の値上げ。これもまた不況の波から企業の広告収入が減り、雑誌発行継続のために本体価格が見直されたというもの。コミックもそうですね。10円20円上がってます。昔はドラゴンボール360円で買えたのに。。。
企業様向けの定期購読雑誌の請求書を毎月経理提出用に作成しているのですが、やはり1冊1冊値上げされていることが分かります。雑誌によっては大幅リニューアルして、つまり内容を充実させて本体値上げに踏み切っているケースもありますが、多くの雑誌は不況対策による値上げを告知しそのまま値上げしています。年末の『本の雑誌』廃刊騒動も事例としては一緒です。
本体価格を10円上げることは出版社にとって大変勇気がいることなんだと思います。今までの読者が離れてしまう危険性がありますから。だからこそ逆にもっと皆で雑誌や本を買って、出版業界を盛りたてていかなければいけないと思います。
当店は3月度は改装・競合店閉店・雑誌値上げといった大きな要因により売り上げ実績は上がりました。4月度も前年比と売上予算両方達成できそうな推移をしています。しかし、今テコ入れしてお客さんを逃さないように手を打たなければならず、引き継ぐにも計画たててかなければいかんと思ってます。今週中には東京エリアのFTのAさんとミーティングするつもりです。