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伊坂作品の王道パターンである、ある小市民が起こしたアクションによって未来はどうなった、というバタフライエフェクト的なお話。3つの短編は独立しているものの、どこかしら繋がっているようにも読める。小さな特殊能力を持った人物がその能力の使い道について現実的に考察する下りがあって、日常にとても近い非日常を強く感じた。そして、読み終わってから表紙の意味を深く感じ取った。

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『本屋』は死なない

遅ればせながら、「『本屋』は死なない」読了。

読まないほうがいいよ、と言ってくれた友人も居ましたが、私は読んでよかったと思いました。
本書の中で当社のお店は顔の見えない、金太郎飴のような書店の扱いを受けています。 友人は、不快になるから読まないほうがいいというニュアンスで提言してくれたのだと思います。

少し話が飛びますが、先日、集英社文庫の説明会の席で、啓文社の児玉さんとお話しする機会を頂きました。 そのとき、児玉さんが「本書に関して気にすることないし、(当社)は独自にランキングを作ったり、棚の工夫をしています。全然無個性な店ではありませんよ」 と仰っていただいて大変心強く感じました。
正直、(当社)のくだりを読んでもそれほど腹も立たなかったです。それは、昔から言われてきたことだし、 働いている方の多くが創意工夫を凝らして、地元に合った品ぞろえを意識しているのを知っているからです。

内容については色々な方が感想を述べているので割愛しますが、個人的には意外と楽しんで読めました。
ひとつは今まで読んできた出版業界物の本や著者、著名な書店員の皆さんが意外なほど繋がっていたことを知ったから。 そもそも私が無知なだけだっただけで、読了後は、自室の本棚にあるいくつかの業界の本は同窓会の様相を呈してきました。 そこが面白かった。
もうひとつ、直接の知り合いの方々が何人も描かれていて、その方々の仕事に対する真摯な姿勢が目に浮かんだことがよかった。

書店には色々な立ち位置があるので、本書で取り上げられているような著者の言ういわゆる『本屋』が正しくて、そのほかの書店が『悪』とは一概に言えないと思います。なぜなら読者・本を利用する人の考え方がみんな一律ではないから。

3日目

3日目は上高地まで降りる最終日です。
今回はルートを変えて、パノラマコースを通って帰りました。


この道がなかなかハード。
滑落したら命にかかわるような道です。

3日目の目的地は扇の耳。高度は下がるので木々が生い茂っていてます。もう少し遅い時期だったら紅葉が鮮やかだったでしょうね。



ここから一気に沢まで下りました。そこでこの集団の凄さを実感。トップチームのメンバーは高低差関係なしに平地を歩くようにすたすたと下っていくのでついて行くのが精いっぱい。でもおかげで徳沢小屋まですぐでした。

トップチームのみなさん。


今回の登山で多くの方と知り合えました。集団の名前は『やまぶ』と言います。定期的にアウトドアのイベントを行っているので、また別の企画で参加したいと思いました。
ひとりで登るのに慣れていたので今回は初めのうち緊張していたのですが、やはりアウトドアの先輩方と登ると色々と発見がありました。アドバイスもらえる方が増えたのも収穫。
次に揃える道具はタイツかな。皆さんの格好もカッコ良かったですし、何より疲れにくいらしいのが分かりました。
靴が壊れてしまったので靴も揃えておかなければ。
上高地に戻ってからは麓の温泉につかり、帰りに王将で餃子をしこたま食べて大阪に帰ってきました。やまぶの皆さん、有難うございました!

2日目

山の朝は早いです。朝日が昇る前に起きて穂高に映る朝焼けを眺めました。ううん、美しい。

2日目はいくつかのパーティーに分かれて行動。奥穂高岳に登る組、北穂高岳に登る組、両方登る組、涸沢に残る組、岩を登る組など。

私は奥穂高岳に再チャレンジ。縦走するには体力が不安なので奥穂高岳のみです。皆さんの体力が羨ましいわ。





つららが。。。霜柱もあり。上のほうは朝方に氷点下になるんですね。
黙々と岩肌を登り、山頂手前の山小屋に到着。ここで食べたカレーが美味しかった〜。

ここでリュックを下して奥穂高岳山頂を目指します。尾根の西側から吹き付ける風がとても強く、体感温度は急激に下がりました。ああ、フリース1枚持ってきていればこんなにも震えることはなかったろうに。。。
山小屋に来るまでに私と、ツジウタさん、ハッシーさんの3人で行動していたので登頂も3人で。



寒さと戦いつつ2度目の登頂成功!



360度見渡す限り山山々。ピーカンで最高!
再び山頂手前の山小屋に戻り、ハッシーさんは北穂高岳への縦走組に合流し、涸沢にはツジウタさんと二人で戻ることに。体力と経験の差が縦走を断念させましたがいつかやってみたいです。とはいえ、無理をしないのが山に入ったときの鉄則なのでゆっくり下りることにしました。
途中雷鳥を見たりして。

登った時の半分くらいの時間で涸沢小屋まで戻ってきました。

本場のアルプスみたいな景色じゃありません?
ほどなくして涸沢ヒュッテに到着。
それぞれのチームが集合するまで数時間、外で飲んだりしてゆったりとした時間を過ごしました。

男前のナルちゃんと、カントクの3歳の息子さん。


山が似合うわ〜。

2日目も夜20時ごろには就寝。

1日目

深夜12時に梅田のヨドバシカメラの前に集合ということで、知り合いが、誘ってくれた出版社のTさん(通称カントク)一人だけという完全アウェイの場所に乗りこみました。
総勢25名くらいの集団で、大阪だけでなく東京からも富山からも合流します。
次から次へといろんな方が集合場所に集まってくるので初日は委縮してました。ずっと単独行動してましたし、団体の方たちの一体感がアウェイ感を加速させてました。
人並ですが、「友達出来るかな。。。」と思いながら、隅のほうにいました。
今回も、山の入り口は上高地です。上高地までは車に乗りあって移動です。当日朝6時からお店にいて寝不足気味で車に乗ったので不覚にも寝てしまいました。運転してくださったカントク、Cさんごめんなさい。

朝6時前には高山市に到着し、タクシーに乗り換えて上高地へ。バス停はバス待ちの行列ができておりました。連休中ということもありましたが、アウトドア人口が増えていることを強く感じました。

そして、朝もやのなか上高地に到着。

明け方の寒さはもう秋のそれ、というより冬を感じます。しかし、歩きだすと暖かくなるんですね。寒暖の差が激しいのです。
上高地を出発して2時間ほどで徳沢小屋に到着。あれ?ちょっとハイカラになってる。みちくさ食堂って名前に変わったんだ。。

この辺りまでは道のアップダウンがほとんどないのでハイキング気分で来られます。
次の休憩地点は横尾山荘。ここから涸沢に向かう人と槍ヶ岳に向かう人で分かれます。朝7時頃出発してから10時半ごろに横尾山荘に到着。ちょっと早いお昼休憩です。山登りの基本は午前中にどれだけ先に進めるか。なぜなら山の天気は変わりやすく、気温が上がると雲が発生して午後から曇ってくることが多いためです。

前日から眠りが中途半端だったため、軽く昼食を取った後うっかり寝落ちしてしまいました。天気もいいし、風がカラッとしてて気持ちよかったです。
10分ほど寝落ちしてたらしいのですが、こんな感じで。でもこの10分でずいぶん回復しましたよ。

後でこの写真を見せていただいたのですが完全に達磨ですね。因みに写真を撮ったのは地元で消防署に勤務されているペーターさん。初参戦した私を気遣って色々話し相手になってくれた心優しきナイスガイです。


横尾山荘からは一気に登っていきます。早く目的地に着けばそれだけのんびりできるし、やはり天気が良いうちに進んでおかないと不安ですからね。前回登った時に比べると体が軽かったためか、割と早く涸沢ヒュッテに到着。

3000メートル級の山々に囲まれて空が近いデッキでしばし休憩。


遠くに前回登った時に泊まった涸沢小屋が見えます。思い出深い小屋です。小屋の中でリリーフランキーの『東京タワー』を読み終えて、号泣したのが懐かしい。。。首に巻いてたタオルいっぱい泣いた記憶があります。おそらく日本で最も高いところで『東京タワー』を読んだのは私でしょう。
今回は話し相手に事欠くことはないので、持ってきた文庫はあまり読み進みませんでした。

テント泊の方たちもたくさんいました。

私が参加した集団は毎年涸沢ヒュッテにこの時期泊まりに来ている常連さんで、宿のご主人にもずいぶんと贔屓にしていただきました。
別邸に全員泊めていただくというものすごい待遇でした。
そして夜20時には就寝。